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感染症情報

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感染症情報

 

1、夏かぜ流行中!

 

 夏本番になり、「咽頭結膜熱」、「手足口病」、「ヘルパンギーナ」が流行しはじめました。

 これらは夏かぜ症候群といわれ、主に夏に流行する、ウイルスが原因の感染症です。

 

 

 

手足口病

ヘルパンギーナ

咽頭結膜熱(プール熱)

主な症状

口の中・手のひら・足の裏や甲・肘・膝などに2〜3mmの水疱性の発疹、発熱など

急な高熱、咽頭痛、のどの奥の1〜2mmの水疱、口内炎など

発熱、咽頭炎、結膜炎など

原因となる病原体

コクサッキーウイルスエンテロウイルス

コクサッキーウイルス

アデノウイルス

感染経路

接触感染、飛沫感染、糞口感染

潜伏期間

2〜7日

2〜7日

5〜7日

 

治った後も患者から3〜4週間程度便の中にウイルスが排泄される。

治った後も患者から3〜4週間程度便の中にウイルスが排泄される。

治った後も患者から3〜4週間程度便の中にウイルスが排泄される。

登校・登園の目安

発熱がなく(解熱後1日以上経過し)、普段の食事ができること

発熱、咽頭炎、結膜炎などの主要症状が消失した後2日を経過するまで

 

<原因と症状>

 原因ウイルスによって、熱の出方、発疹の部位、その他の症状などが異なります。

 同じ疾患でもウイルスの種類が多数あるため、一人が複数回かかったり、大人もかかります。

 アデノウイルスのみ、ウイルスを抗原とする迅速キットが使用される場合があります。

 

<治療>

 いずれもワクチン、特効薬(抗ウイルス薬)はありません。解熱鎮痛薬、鎮咳薬の使用など、対症療法のみとなります。

 口の中を痛がるので、脱水にならないよう水分補給をこまめにしましょう。

 

<予防>

 長期にウイルスが便の中に排泄されますので、流水による手洗い、特におむつ交換の後は、しっかり手洗いしましょう。

 

 

2、伝染性紅斑(りんご病)も流行しています。

 

 ヒトパルボウイルス(HPVB19が原因の疾患です。両側頬の発疹と、四肢のレース状、網目状の発疹が特徴です。皮膚のかゆみや関節痛、発熱を伴う場合があります。一旦消失して再び発疹が2 ~ 3週間後に出現することもあります。

 ワクチン、特効薬はありません。症状に対する薬になります。

 飛沫感染しますが、発疹期には感染力はほとんど消失しているので、発疹だけで全身状態のよい人は登校(園)可能です。

 

 

松本市医師会感染症対策委員会副委員長 水野 史

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