松本市民向け情報

一般社団法人 松本市医師会 ホーム > 松本市民向け情報 > 感染症情報 > その他  > 感染症情報(平成27年11月19日)

感染症情報

  • その他

 

① RSウイルス感染症の流行がはじまりました。

 

 冬季に流行する、RSウイルスによる呼吸器感染症です。松本市内で流行が始まりました。

 生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の児がRSウイルスの初感染を受けます。生涯、何回も繰り返し感染を受けます。

 

<症状>

 46日間の潜伏期間を経て発熱、鼻水、咳など風邪のような症状が数日から2週間程度続きます。成人では、いわゆる風邪症状です。

 重たくなると肺炎や細気管支炎を起こします。細気管支炎の例ではゼーゼーいう、呼吸が早いなどの呼吸困難を呈します。

 さらに重篤な合併症としては、無呼吸発作や急性脳症があります。

 早産児、生後3か月以内、心臓や肺に病気をもつ乳児、免疫不全が存在する児は、重症化のリスクがあります。

 

<感染経路>

 RSウイルスの主な感染経路は飛沫感染と接触感染です。他のウイルス感染症にも共通ですが、うがい、手洗いが予防になります。

 咳、鼻汁があると感じた方は、マスクの着用や、咳をするときに手やハンカチを口にあてるなどの咳エチケットを行いましょう。

 

<治療>

 特効薬である抗ウイルス薬、予防のワクチンはありません。症状に応じた治療を行います。細気管支炎や肺炎を合併した児は、入院が必要になる場合もあります。かかりつけの医師と相談し、重症化のサインを見逃さないようにしましょう。

 

 

 

② 今季のインフルエンザワクチン

 

 インフルエンザも、一部の地域で発症している人が散見されます。

 

 今年度の季節性インフルエンザワクチンは、A2種とB2種の計4種に対応する4価ワクチンになりました。

 昨年まではA2種とB1種の3価ワクチンでしたが、近年、インフルエンザB型の流行が2系統のウイルスが混合していることから、今年度より4価ワクチンを導入しています。

 ワクチンを接種してから免疫ができるまでに3週間前後かかるので、早めに接種したほうがよいでしょう。

 

松本市医師会感染症対策委員会副委員長 水野 史

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